女子プロレスを見て私の感想文
夜間中学校3年 大城 レイ子
深まる秋が駆け足でやってくる季節になりました。
珊瑚舎スコーレ夜間中学への支援チャリティー、プロレス興行が、2009年11月8日の午後4時からありました。場所は那覇市民体育館で開催されました。私達が体育館に行った時には、体育館の玄関前から行列を作って沢山のお客さんが並んでいたので、大変嬉しく思いました。
夜間中学の支援チャリティーのためにドレイク森松さん、渡辺智子さんの二人がチケット販売をしてくれた事に感謝しています。3時半になると会場にお客さんが先に入りました。私たちは招待席へと案内されました。
初めに歌手、タレントによるトークショーがありました。続いてジャガー横田ファミリーのトークショーもありました。それから女子プロレスラー16人の選手の紹介がありました。私たちは中学生の気分でプラカードを上にあげて「せーの」で3年生皆で大声を張り上げて一生懸命に応援をしました。
格闘は初めて見るので選手が苦しい場面になると「頑張れ、チバリヨ」の大声で応援をしました。カメラなんか気になる人はいなかったです。
ジャガー横田さんが入場して試合が始まると、息子さんの大維志(たいし)君が一生懸命にお母さんの応援をしている可愛い姿を見る事もできました。ジャガー横田さんは48才とは思えないぐらいの若さで頑張っていました(彼女は現役女子プロレスラーの最年長者だそうです)。
試合終了後にリングの上から突然ドレイクさんが、「珊瑚舎のくそばばぁ、リングの上に上ったら、こんななんだよ。わかったか!」と叫んで飛び降りて来たので、私たち3年生はびっくりしました。いきなりドレイクさんに抱きつかれて、私も肩を抱き締めると全身が汗で濡れていました。ドレイクさんに励ましの言葉を頂いたので、私も「今日は私達珊瑚舎スコーレ夜間中学のために有難う御座います」と感謝の言葉を掛けると、ドレイクさんは涙を流していました。ジャガー横田さん、ドレイク森松さん、渡辺智子さん、私達のためにチャリティー興行を有難うございました。
学校の役割 その61
何度もここに書いていることで、ちょっと恐縮してしまいますが、学校教育の中核は授業です。学校や授業に対する考え方はいろいろあるでしょうが、珊瑚舎はそう考えています。
その授業とは、本を読んだり、テレビの教育番組を見れば同じような勉強が出来るようなものではなく、その場に参加しなければ手にすることの出来ない学びが生まれるものでなければなりません。それは教材を仲立ちにした生徒、教員の三者の交流から生まれる知的・芸術的体験の場としての授業であると考えています。このような授業を具現化することがこれからの学校教育の大きな柱にならなければいけないと思っています。教室に行かなければ、他の場所では体験することができない学ぶ喜びが生まれる授業です。
教室、教室というより授業が行われる場と言った方がいいかと思いますが、そこには多様な生徒がいます。この多様な生徒の存在こそが学校の宝物です。特に義務教育段階の公立学校はそう言えます。なぜなら、授業における教材、生徒、教員の交流、とりわけ生徒同士の交流がドラマを生む可能性があるからです。
ここで言う交流とは異質な他者との間に生まれる教材を巡っての反発と共感です。普段言葉を交わすことがあまりないような生徒同士の交流も教室では可能になるのです。自分を理解してもらおうとすること、相手を理解しようとすることが授業のベースになります。とても大切なことです。思索し表現し交流する中で新たな自分と出会える可能性があるのです。人間の変容が予感されます。ドラマが生まれる所以です。
教員の役割は極めて重要です。教室が誰にとっても交流と学びのための大切な場になるよう努めなければなりません。生徒がお互いを「学びの同行者」として感じられるような工夫が必要です。
工夫には細かなことはいろいろあると思いますが、最も大切なことは異質な他者を排除しようとする誰にもある気持ちにブレーキを掛けることです。言葉にすることは簡単ですが、具体的な形になって現われなければブレーキを掛けたことにはなりません。
今月に入り沖縄で中学生によるリンチ事件が相次いで起こっています。中二の男子生徒は死亡しました。別の事件の女子生徒は重症をおっています。以前も同様の死亡事件が何度か起こりました。二度と起こしてはならないことであるとあの時も今回も教育関係者は誓いました。
しかし、防止対策は対策になっていません。今回の当該市の教育委員会の対策は報道で知る限りでは、以前と同じようなものです。気持ちではなく具体的、抜本的かつ継続的な対応が必要なのです。授業に対する考え方に切り込んで行かなければならない状況なのです。
沖縄県は全国学力テストで3年連続の最下位でした。2011年までに全国平均に追いつく目標を立てています。学校現場でどういうことが起こっているのか、想像に難くありません。授業から排除され疎外感に必死で耐えている生徒を作ってはなりません。
別に他県と比較して勝った負けたで一喜一憂するつもりは僕には毛頭ありませんし、またそういう全国的な調査があるのか不案内でわかりませんが、他県との比較が必要ならば、「授業が一番楽しい」と答える生徒の割合が全国一多い県を教育関係者には目指して欲しいものだと思います。
珊瑚舎が目指すような授業は1クラスの生徒数が15名、多くとも20名以内であることが理想ですが、現在の公立学校の規模でももちろん可能なものです。競うのではなく、支え合う授業・学校づくりです。また、沖縄県の市町村が教育特区として学校基本法と施行規則の枠外に出ることを決意すれば1クラス15名の学校は資金面でも難しいことではありません。検討に値するものです。(ほ)
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