ふく木ぬふぁー(講師・スタッフのコーナー)
Seek and find
英会話 講師 正木 元
"TRIP OF THE WORLD" 真白な一番気に入りのTシャツに世界地図と一緒にプリントされた言葉だった。「意味は?」父に尋ねられ答えられなかった・・・。
すぐに調べた「世界旅行」いい響きだった。・・・これが僕の最初の英語に対するコンプレックスと憧れだと記憶している。
学校で一番嫌いな科目は「英語」であった。嫌いな原因は、まず文法用語の前置詞だの関係詞だのと日本語でも意味のわからない言葉、ルシー、マイク、ケントという鼻が高く、長髪、ジーンズ姿(僕らの中学は校則で制服と丸刈りだった)のかっこいい男の子といつもリボンをつけたチェックのスカートの女の子が登場し「これはペンです」「これは本ですか?」「ご機嫌いかが?」「元気です!」「あなたのお名前は?」「私の名前はケントといいます。」「お会いできて嬉しいです!!」などと薄ら寒い会話の繰り返しをする時間は退屈以外の何でもなかった。
初めての海外旅行はインドへ行った。理由はいたって単純明快。予算内でできるだけ長い時間海外に居られる事を考えると選択肢は南アジア近辺に限られていたのである。
成田を出て最初の国はタイである。入国カードが機内に配られた・・・2番目の欄に"DATE OF BIRTH"意味が解らない。(DATE=日 OF=の BIRTH=生れる)一語々の意味は理解できるのだがそれが生年月日と結びつかない。
同時に、その欄から下の質問事項の意味がまったく理解できないのだ。機内放送はベンガル語と聞いたこともないアクセントの英語らしきが流れるだけだった。2万円の航空運賃をケチったせいで、この飛行機には日本語を操れるスタッフは搭乗してない。さっそく後悔した。
思い直し「帰りにはこんなの屁でもなくなっているさ!そのために来たんだ。」自分に言い聞かせた。ちょっとだけ気が楽になったような気がした。搭乗時間の約半分を残りの欄を埋める為に辞書と格闘が続いた。DATE OF BIRTH=生年月日 BIRTHDAY=誕生日、同じ意味だと思い、何の気なしに使っていたが英語に対する興味と開き直りを覚えた。1年の放浪の旅だった。外国の友人もたくさん出来た、が、いつも自分のボキャブラリーの貧しさと、自国に関する知識の浅さに自嘲する旅だった。はじめて、日本が好きになった。もっと色々勉強しようと思った。
それから15年、ネパール、インド、ブータン、バングラデッシュで環境保全、地域開発の仕事を得、NGO,国連に関わり現在があるのだが、その間にネパール語、ヒンディー語、ベンガル語、英語に日常的に接して生活していた。英会話もちょっとした会議ぐらいなら恐れなくなるようになった。新しい言語に接する事が嬉しかった。
昨年、ゲッチョから講師の誘いがあり星野氏とお会いした。絶対に断られると思っていた。第一、僕は英語の専門家ではないこと。所謂、英会話上手とは云い難いことだった。僕の予想とは裏腹に話は急展開し今がある。
その時、星野氏は「GENさんが思うように、感じたようにやってくれればいいし、ブロークンでも伝えようとする心を養ってくれればいい」とのお言葉だった。「これなら出来るかも?」星野マジックに罹った瞬間だった。
開校を祝う会で星野氏が話された「人は互いの理解を深め愛する為に学ぶ」心に残った言葉だった。同時に責任を感じた。果たして自分に人を愛する為の英会話を伝えることが出来るか心配だった。
講座では、出来るだけ多くの国際情勢、異文化、開発、環境問題などを取り上げる事にしている。そのことはまたいつか語ろう。
学校の役割 その18
何を書いているのか分からないのでもっと分かりやすく書いて欲しいと知人から言われました。そこで、ちょっと話題をかえます。(でも、そのうちまた元にもどりそうです)
起) タンカンのころがり出れば「ヒーサンヤー」(小胡)
むーちー鬼餅吊るして孫の数知る (玻瑳)
(承) 電燈の灯かりまたたく月夜浜 (蚊曲)
鷸の声追うガンジュウアンマー (月歯)
(転)「これが雪」こころときめく終電車 (玻瑳)
ケータイ耳あて遠回りする (蚊曲)
(結) 白銀のウージ畑に風わたる (月歯)
宅急便の不在の通知 (玻瑳)
珊瑚舎スコーレの文章講座で取り組む「四連歌」の一作目「タンカンの篇」です。生徒が作る前にスタッフで作ってみました。これが結構楽しいのです。小胡はサポート授業の前田祥子、玻瑳は代表の星野、月歯は文章講座の遠藤知子、蚊曲は自然講座の盛口満です。
連句は授業で取り組むのにちょっと長すぎるので、短いもので連句の面白さを楽しめる言葉遊びを考えました。漢詩の起承転結を下敷きにしたもので、約束事らしきものがあるのですがここでは省略させてもらいます。
最終ページに「春の学校・うりずん庭」の案内を掲載しておりますが、「まれ人講座」の講師、谷川俊太郎さんと当日はこの「四連歌」をつくります。発句(あいさつ)は谷川さんが作ってくることになっています。
先日、函館に講演に出かけみなさんと二作目をつくりました。とても楽しい言葉のバトルでした。「なつかしやの篇」です。紹介します。
なつかしや雪雲ささえて摩周丸 (玻瑳)
復活させよ連絡船を (円波)
飲むたびに昔の大門語る父 (雨ふらし)
前にも聞いたと無視する娘 (黒豹)
岩はだにカワラナデシコひそやかに(桜)
心の海に釣糸たれる(ムク)
旅すれば人の優しさ身にしみて (倍々)
思わず立寄るスナックなでしこ (黒豹)
没になった句がたくさんあります。紹介できないのが残念です。発句(あいさつ)は星野がよみました。二の句は6句出たうちの最初の句、三句も6句、四句は5句、五句は9句、六句は2句、七句は3句、結句は7句でました。三句以下の選句もある程度機械的にしました。結句だけ手を挙げてもらい多かった句を選んでいます。参加者五十数名のうち17名が支持しました。楽しい集まりだったことがわかるのではないですか。一時間半ほどで出来ました。
選句は僕の役割です。下手な講釈、解説などしてみなさんが難しく考えると句が出にくくなりますから、肩を張らずに参加したみなさんが楽しめることを第一に考えていました。しかし、そんな気づかいは全く必要ない打解けた楽しい場でした。
20度の温度差感じぬ雪の街 お粗末!(ほ)
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